結婚して2年。29歳のころ「そのうち赤ちゃんが来てくれるよね」と、根拠のない自信だけはどこかにありました。
生理が来るたびに少しだけがっかりして、それでも「今回はタイミングが悪かっただけ」と自分に言い聞かせていた頃の話です。
今、不妊治療に踏み出すかどうか迷っている人や、誰にも言えないままモヤモヤを抱えている人がいたら、あのときの自分の気持ちを思い出しながら書いたこの話が、そっと背中を押せたらうれしいです。
最初に「おかしいかも」と感じた瞬間
ともと生理周期も不順だったため、遅れることは普通でしたが、妊娠を望むようになってからは、数日遅れるだけでも「もしかして?!」と希望を抱きながらも、生理がきて・・・を繰り返してました。
「もしかして、ちょっとおかしいのかな」と思い始めたのは、結婚2年目と4か月経ったころの生理が来たときでした。
そのときは何度か妊娠検査薬を試しては、真っ白な結果を見てため息をつく…ということを繰り返していたのですが、そのときはいつもと違って、胸の奥がズンと重くなったのを覚えています。
周りでは、私より後に結婚した友達の妊娠報告や授かり婚が少しずつ増えてきて、「おめでとう」と言いながらも、スマホの画面を閉じたあとにひとりで落ち込む自分がいました。
「なんで私だけ妊娠できないの」と自分でもイヤになるぐらい心がすさんでいきました。
夜になると検索履歴は「妊娠しやすい体づくり」「タイミング 妊娠 何ヶ月」「妊娠しない いつ病院」みたいな言葉で埋まっていって、検索すればするほど不安が増えていくのに、手を止められませんでした。
それでもこの頃は、まだどこかで「来月こそは」と信じたくて、自分の不安にフタをしていた時期だったと思います。
夫婦で不妊治療について話した夜
結婚して1年は夫の希望で旅行を行ったり、2人の時間を楽しもうと決めていたのだ。そのうち自然に妊娠するだろうと思っていたが、2年目になっても一向にできずに気持ちだけが焦っていきました。
ある日の夜、思い切って夫に不妊治療について相談しました。
「このままでは妊娠できないかもしれない」と。
夫は別に子供がいなくてもいいよと言ってくれたが、どうしても子供が欲しかった私を否定せずに、クリニックに行くことに同意してくれた夫に少しだけ救われたことを覚えています。
クリニックを探して、決めるまで
「病院に行く」と決めたはいいものの、どこに行けばいいのかさっぱりわからないところからのスタートでした。
通いやすさ、口コミ、仕事との両立、なんとなくの雰囲気…スマホ片手に条件を並べては、あれこれ検索しているうちに、気づけば夜が更けていました。
<クリニック選びのポイント>
- 家からの距離、会社からの距離、女医さんがいるか。
- 実績(タイミング法、人工授精、体外受精などに対応しているか)
- 費用/料金体系
- 男性不妊治療にも対応しているか(もし男性に原因があった場合)
生理周期に合わせて頻繁に通わなければならなくとの口コミを見て、自宅と会社帰りに通える距離、実績があるクリニックにまずは話を聞きにいこうと決めました。
しかし、ここで予想だにしていないことが・・・
なんと初診が3か月先まで空いていなかったのです。
一刻も早く病院に行きたかったので、ここまで予約が取れないのかと、愕然としたのを覚えています。しかも、生理周期に合わせての通院となるため、基本平日の通院、仕事を急に休まざるをえなくなることもあると。
仕事しながら通院できるのか、なかなか踏ん切りがつかないまま数週間😅
「でも後悔はしたくない・・・」「仕事を両立が難しくなったら最悪辞めるしかない」そんな思いでようやく初診の診察予約をとりました。
3か月先の初診までは、妊活アプリで基礎体温を測り始めました。
初診の日のことと、帰り道に思ったこと
いよいよこの日がきた!この数か月がとても長く感じ、不安とドキドキと希望に満ち溢れていました。
初診は平日のため有休をもらい、数か月分の基礎体温表を印刷してもっていきました。待合室は混んでおり、「不妊で悩んでいるのは私だけではない」と少しホッとした記憶があります。
待ち時間もどれぐらいだっただろうか・・・1時間ぐらいは待っていた気がします。
先生の説明を聞きながら、「もっと早く来ればよかったのかな」「ここからどんな結果になるんだろう」と、不安と安心がごちゃ混ぜになったような感覚でした。
先生は淡々とした印象でした。とにかく一刻も早く治療に進みたかった私は、すぐにでもタイミング療法に入れるものだと思っていましたが、まずは生理周期をみましょう、と言われて少しがっかりしました。
なにはともあれ、一歩前進できたことがとてもうれしかった記憶があります。
これからの辛くて長い道のりが待っていると知らずに・・・
クリニックに通えばすぐにでも妊娠できると信じていました。

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